生地選びが、もっとたのしくなる。
生地の事なら後藤さん
2008年8月号
特集
撥水加工のあれこれ
こんにちは。
暑い日が続いていますね。
今月の「キジゴト」はみんな気になっている
「撥水加工」を取り上げてみました。
どれぐらい効果が続くのだろう?どうやって加工しているのかな?
長持ちする秘訣なんかがあったりして?
等々、素朴な疑問から核心に迫る内容まで
今回もまた生地の大先生「後藤さん」に取材しました。
- さて、早速ですが、撥水加工ってとても便利な加工ですよね?だいたいどれくらい持つのでしょうか?
- う~ん、難しいですね。使い方、環境によってもかなりバラツキがあるのではと思っております。本来なら何ヶ月とか何年とかそういった具体的な年数を提示できると良いのですが、ソファ生地の場合は正直難しいですね。
- そうなんですね?なぜなんでしょうか?
- 例えば傘だとかカーテンだとかいった、比較的生地自体に摩擦が少ないモノでしたら長い期間効果が期待できたりしますが、ソファ生地の場合は、当たり前の話ですが人が立ったり座ったりして大きな摩擦が発生します。その為、どうしても持続する期間を特定することが難しく思います。
- なるほど、摩擦によって撥水加工の塗膜が剥がれてくる度合い等、使用環境によって様々な為目安という考え方ができないんですね。 でも、撥水加工をする際に「どのくらい持つだろう」という根拠があって加工を施すと思うのですが、そういった見解もソファ生地業界の中ではないのでしょうか?
- 鋭いところをついていますね(笑)そうですね、加工をする前にどれくらいの効果が期待できるのかをもちろん想定はしています。でもそれはあくまで想定の範囲内でしかございません。 ソファ生地の加工屋さんも「多分これくらいは効果が期待できるだろう」という想定の範囲内でのお答えしかできないんですね。ソファ生地というのはそれほど摩擦が起きやすい耐久消耗材ですので、通常の想定範囲内で計ることがとても難しいのが現状です。
- うーん。でも気になりますね。実際、お客様からもご質問として承ることもありますので、そういった目安みたいなことがお伝えできる様になりましたら是非ともその時は教えてくださいね。でも、そうなりますと、使用環境によって撥水加工の効果が変わってしまうということは、撥水加工があってもなくても同じような気がするのですが。どうでしょう?