質問
生地の種類・素材・特徴の違いを教えてください。
回答
- 織物の組織のお話
- 織物とは原料の如何を問わずに経糸(たていと)と緯糸(よこいと)の両糸が相交錯してはじめて形作られています。
- 経糸(たていと)とは織物の縦、つまり長さ方向にある糸をいいます。
- 緯糸(よこいと)とは横、つまり幅の方向に横たわって経糸(たていと)と直角に交錯するもので、これを貫糸ともいいます。この経糸(たていと)と緯糸(よこいと)との相交錯することを組織するといいます。
- 織物三原則
- 1)平織り:変形平織りもありますが、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)が交互に絡みあい1番強度のある組織となっております。
- 2)朱子織り:ジャガード・ストライプに多く、メインの柄をつくったり反面グランドに使用されています。平面が美しく、5枚,8枚,の朱子が一般に多く使われています。
- 3)綾織り:織物の表面に経糸(たていと)または緯糸(よこいと)によって綾目の柄を出した織りです。
素材の違いによる特徴
- ■綿■
- 原料:綿の実
- 特徴
- 強い丈夫な繊維(湿度に強い)
- 保温と防暑に優れています。
- 水分を良く吸い込み、吸った水分は早く蒸発します。
- 皺がつきやすいです。
- 柔らかく肌触りがいいです。
- 染料に良く染まり、色相は良好です。
- ■麻■
- 原料:フラックスの茎
- 特徴
- 肌触りがやわらかく・なめらかです。
- 天然繊維の中では一番丈夫で汚れが取れやすい素材です。
- 水分の吸収がよく発散性が高い為、さらっとした肌触りを持っています。
- 光沢があり、独特の高級感があります。
- 天然繊維がもつ、やさしさがあります。
- ■ポリエステル■
- 原料:石油または天然ガス、水、電気
- 特徴
- 弾力性に優れていて、型くずれしにくく皺がよらない。
- 独特のしゃり感があります。
- 殆ど水分を吸わない、濡れても早く乾きます。
- ■アクリル■
- 原料:アクリルニトリル
- 特徴
- 軽くて、温かくふんわりとソフトな感触があります。
- 美しい鮮やかな色に染まります。
- 日光・外気にさらしても変化が少ないです。
- ■レーヨン■
- 原料:木材パルプもしくは、漂白した亜硫酸パルプ
- 特徴
- 保温性に優れ吸水性があります。
- 皺がつきやすい。
- 光沢のある質感です。
- ■シルク■
- 原料:絹(天然繊維)絹は蚕が吐出するで繭糸で、タンパク質で組成される。
絹には家蚕絹(かさんけん)、野蚕絹(やさんけん)がある。
生糸は煮繭を行って繭を軟らかくして製糸して得られる。
繭糸の長さは蚕の種類で異なるが、およそ700~1300メー トル。
製糸する部分は600~900メートル内外である。
- 特徴
- 吸湿性に富み、重さの30%内外も水分を吸収。
- 生糸の太さは恒重式デニールで表します。デニールが増えるほど糸が太い。
- 酸に強くアルカリに弱い。
- ■ポリウレタンレザー(合成皮革)■
- 原料:石油
- 特徴
- 触感が良い。(皮革に近いタッチがある。)
- 抗菌性、防カビ性等の機能性を持たせることが容易。
- 革、布地と比べると、汚れ等のメンテナンスが楽。
- 比較的高価な生地です。
- 耐加水分解性・・・・家具用のソフトレザーは国産であれば、10年の耐久性を持たせたものが主流。ジャングルテスト・・10週間クリア
- ジャングルテストとは
- 合皮の劣化度を見るテストです。 湿度70%位の空間にてある一定の温度を加え、通常あり得ない 環境を作り劣化を促進させることにより、表面変化を見るテストです。おおよその基準と致しまして、1週間 →1年に値すると考えられます。
- ■ポリ塩化ビニール■
- 原料:石油、天然ガス、塩素
- 特徴
- 吸水性が極めて低いです。
- 温度によって伸びる度合いが非常に大きいです。
- 耐久性、強度に優れています。
- メンテナンスが容易。
- 触感が良くない。(温度・湿度により、ベタツキ、冷たさ、暑くるしさをかんずる。)