生地選びが、もっとたのしくなる。
生地の事なら後藤さん
2008年8月号
特集
撥水加工のあれこれ
- 話は変わりますが、撥水スプレーというのがありますよね?この間も靴屋さんで見かけたのですがソファ生地に撥水スプレーはやっぱりしてはダメですよね?
- そうですね。テントとかに吹きかけるタイプや鞄や靴などに吹きかけるタイプなどありますよね。どちらにしましてもソファ生地にはよくないですね。ソファ生地は色々な繊維でできていますし、織り方も様々です。その為、吹きかけた為に起きる問題の範囲が予想できないですね。間違いなく言えるのは生地を傷めてしまう可能性が残るということになりますので、撥水スプレーは控えていただいた方が宜しいかと思います。
- やはりそうですよね。NOYESでは以前から撥水スプレーの使用は避けて下さいという旨をホームページなどで告知しておりましたが、改めて後藤さんから撥水スプレーはだめですよ、というお話を聞かせてもらったので、再確認できました。
- またまた話は変わりますが、そもそもどんな生地でも撥水加工という加工はできるのでしょうか?
- 撥水加工のシリコンを浸透させるためにはある程度温度を上げないといけないんですね。その方が加工効果が上がります。そうすると温度を上げても変化をしにくい繊維でないと困るんですね。
- そうなんですね~。
- ですので、アクリルのソファ生地に撥水加工をすると機能レベルが低いんですね。逆に言いますと、綿だとかレーヨンだとかそういった天然繊維に施した方がアクリルよりも効果が高いんですね。
- ふむふむ。
- でも、そういった撥水加工の薬剤と相性がいいのがポリエステルなんです。
- へぇー、そっか、そういえばポリエステルは加工を付けやすい繊維でしたっけ?
- そうなんです。ポリエステルはそういった加工と仲良くなれる繊維なんですね。
- その仲良くなれるポリエステルを使った織物の中でも織り方によって加工が付きにくかったり付きやすかったりするんでしょうか?
- そうなんですよ。冴えてますね(笑)できるだけ細い糸で緻密に織ってあって生地自体に凹凸感がない生地の方が安定化します。つまりNOYESの生地のラインナップからですと、「LAシリーズ」がそれに該当しますね。
- なるほどLAシリーズは高い生地だけありますね~。