生地選びが、もっとたのしくなる。
生地の事なら後藤さん
2008年9月号
特集
知って安心、生地の試験
- なるほど、しっかりと検査するんですね。そこで、一番最初の"染色堅牢度"ですが、例えば5色中、1色基準値をみたしていない場合はその生地自体の採用を見送ってしまうのでしょうか。
- いいえ、場合にもよりますが5色中の4色を採用することもありますよ。
- そうなんですね。
- あと一歩のところで不合格となる生地もありますが、そのような場合は次回の試験には合格できるよう各仕入れ先、メーカー、生地屋さんに基準を満たしていない項目を強度アップするためのプランを再考していただくよう依頼をします。 項目によっては問題になっている部分を提示することで、生地を織る段階でそのことを考慮して製作していただけます。最終的にはお客様に満足していただけるよう、問題点を解決していくことがとても大切になります。
- なるほど、ソファ生地は日常で使用するシーンを想定して試験が行われていることがよくわかりました。 話は変わりますが、試験はどのような場所で行われているのでしょうか?
- はい。おおまかに言いますと"公的第三者検査機関"といって、日本政府から指定されている機関で試験が行われています。
- その公的第三者検査機関ですが、いつぐらいから創業したのでしょうか?
- 今から60年ほど前、日本の繊維産業は国外への輸出がメインでした。そこで、品質を良さを一定に保つために"輸出検査法"という法律ができたんですね。それに伴って繊維や生地を検査する機関が設立された、というのがはじまりです。
- なるほど~。過去に遡ったところでお聞きしたいことがあるのですが、後藤さんがこれまで出会った中で一番頑丈な生地はどんな生地でしたか?
- そうですね…。やはり平織りの生地で、規則正しく織られておりなおかつ緻密に織ってある生地が一番安定感が高いです。
- えっ?でもXランクLAシリーズなんかは強度が強いというのもこの生地の魅力ですよね?でもLAは確か平織りではなかったような…。 XランクのLAシリーズはまた別なんでしょうか?
- LAは不織布といって繊維が縦横無尽に絡み合っているので、これはまた別となりますね。
- そうなんですか。では、一番安定感のある平織りでNOYESのラインナップで言うとどれにあたるのでしょうか?
- Cランク、HOが安心感が高いかと思います。
- HOですか!NOYESでも人気が高い生地ですね。後藤さんのお墨付き!ということで皆様、是非HOをよろしくお願い致します(笑)。 では、NOYESで採用する生地の基準はあるのでしょうか?