生地選びが、もっとたのしくなる。
生地の事なら後藤さん
2008年9月号
特集
知って安心、生地の試験
- ソファ専門店ですからソファに張る、という前提で生地を選んでいます。データ上で基準を満たしていても、ソファに張り込んだ時に不具合が生じる生地では問題がありますよね。最終的にはNewSugar Hi-Backを使用し、特に肘、座クッションの縫製テストをして問題がないかを見極めます。
- 何故NewSugar Hi-Backを使用するのでしょうか?
- NewSugar Hi-Backは肘部分が「のぼり肘」になっているので、ちょっとしたことでぶかぶかになったり、張り込んだ時にしわが出やすい部位でもあるので、そういった意味で仕上がりが綺麗かを見極めしやすいソファなんです。綺麗に仕上げるために、社内の工夫の中で解決できそうなものに関しては努力してるんですよ。
ただし、生地メーカーさんに協力していただいたり、こちらの意向を理解していただいて生地に反映させていってもらった方が生地の安定度が増すだろうな、と判断した場合は改善項目を提案することもあります。
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後藤さんにお話をお伺いする以前は、こんなにも企業間の意見交換が活発だとは思っていませんでした。
合格基準を満たしている生地がソファに合う生地かどうか、そして更に特性を見極めてより良い判断をする為には後藤さんのように知識や経験が豊富な方々の力があってこそ、なのですね!
では最後に、ソファ生地を選ぶときに、後藤さんが大切にしていることはありますでしょうか?
- 安心できる生地がお客様にとって魅力的に感じてもらえるのか、あるいは不安定要素が高くても魅力的に感じてもらえるものが良いのか。
いくら安心感がある生地でもお客様からみて魅力的でなければ採用する意味がないですし、不安定要素が高い生地を「魅力的だから」という理由だけで採用すると後にトラブルになってしまう可能性もある。それはメーカーさんの真意ではないですよね。
それが生地を選択する楽しみでもあり、苦しみでもあります。
少しずつでもいいですので、さらに魅力的な生地を揃えていきたいです。