生地選びが、もっとたのしくなる。
生地の事なら後藤さん
2009年5月号
今月の特集
-組成シリーズ- ポリエステル
- へぇ!それでは、生地に織った状態で染める場合はムラが出てしまったりするのでしょうか。。 染色する前のポリエステルって何色なんですか?
- 白色です。
- 透明かと思っていました。。白いんですね~ ポリエステルって、釣り糸とかにも使われていますよね?
- 釣り糸は…ナイロンですね!
- すみません(笑)ナイロンとポリエステルってなんとなく似ていますよね。明確な違いっていうのはあるんでしょうか?
- 先程も申し上げましたように、原料は両繊維とも石油です。同じような性能を持っていますが、厳密に言うと少しずつ性能が異なっているんですね。
- それは何でしょう?
- ポリエステル、ナイロンとも強度は十分にある特徴を前提にお話しますと、ポリエステルはナイロンよりも豊富な種類が市場で取り扱われ、技術進化した繊維です。
- ナイロン100%で作られている生地といえば、NOYESで取り扱っているのはCCシリーズのみですね。個人的にCCの触り心地はとても柔らかくて気に入っている生地のひとつです。例えば、天然繊維であるウールに、ポリエステルやナイロンを混ぜることで綿の強度が増す、といったことはあるのでしょうか。
- 強度が増すかどうかというのはハッキリとお答え出来ない部分はありますね(笑) 糸の太さ、生地の糸密度、生地のタテ糸、ヨコ糸のバランスなど、いろいろな要素が影響すると思います。 その場合はウールの特性を生かしながら取り扱いやすくする効果があるとは言えるでしょうね。
- ポリエステルにも単価の幅っているのはあるのでしょうか?
- 繊維は基本量り売りですが、繊維の銘柄によって価格も変わります。糸番手が細ければ細い繊維ほど同じ重量に対して糸の長さが長くなってきます。逆に、太ければ太いほど長さがなくても重量が付いてきます。さらに細い繊維(マイクロファイバー)などは、原料にもこだわりがあると思われます。かといって太い繊維ほど不純物がたくさん混入している訳ではありませんが、細い繊維(マイクロファイバー)を作るにはそれだけの高い技術が必要になってくるようです。 ソファに張られる生地はある程度のボリュームが欲しいので、太いポリエステル繊維を使っている。そうお思いでしょうか? 実は、ソファの張り生地に使用しているポリエステルは、細い繊維を拠り合わせた糸を使って太さやボリュームを出すようにしているのですよ。
- つまり、より品質の安定した繊維で織られた生地が使用されているということですね。
- そういうことになります。